特定看護師

特定看護師とは

看護師の特定行為とは、実践的な理解力、思考力及び判断力、並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる厚生労働省令で定める21区分38行為です。
当院では、厚生労働省が定める「特定行為に係る看護師の研修制度」を修了した看護師を「特定看護師」と呼び、2023年(※)より7区分12行為の特定行為を行っています。
(※合併前 時計台記念病院で実施)

修了区分

特定行為区分の名称特定行為
動脈血液ガス分析関連直接動脈穿刺法による採血
動脈ラインの確保
栄養に係るカテーテル管理(中心静脈カテーテル管理)関連中心静脈カテーテルの抜去
呼吸器(人口呼吸療法に係るもの)関連侵襲的陽圧換気の設定の変更
非侵襲的陽圧換気の設定の変更
人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整
人工呼吸器からの離脱
呼吸器(気道確保に係るもの)関連経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置調整
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連脱水症状に対する輸液による補正
精神及び神経症状に係る薬剤投与関連抗けいれん剤の臨時の投与
創傷管理関連褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去
創傷に対する陰圧閉鎖療法

活動内容と今後の展望

特定行為とは、看護師が特定の条件下で患者さんに対して行うことが許可されている医療行為のことを指します。
これらの行為は、通常は医師が行うものですが、適切な研修や院内での実習を受けた看護師が、医療の効率を高めるために実施できるようになっています。たとえば、注射や特定の薬の投与といった行為が含まれることがあります。
患者さんの一番傍にいるのは看護師であり、タイムリーな処置を受けることにより、医療施設内での医療提供がスムーズになり、患者さんへのサービスの質が向上することが期待されます。これらの行為が安全に行われるよう、十分な知識と技能を持っていることを確認していますので、患者さんは安心して治療を受けることができます。

診療技術部に配属し、組織横断的に活動しています。特定行為の実践以外にも、病棟回診や手術助手、スタッフ教育やコンサルテーションなどを行っています。
看護師の視点を持ち医師の思考過程を理解することで、「Cure」と「Care」を統合した質の高い看護を提供することが可能となり、チーム医療のキーパーソンとして、様々な場面で患者、医師、看護師や多職種にとっての架け橋となることが特定看護師の重要な役割であると考えます。

特定看護師としての経験を通じて得られる知識やスキルは、次世代の看護師たちへの貴重な財産となります。教育や指導を通じて、後輩たちがより高いレベルの看護を実践できるよう支援することも、特定看護師の重要な使命の一部です。このような取り組みを通じて、医療現場における看護の質を一層高め、引き続き医療チームの一員として貢献していきたいと考えています。

社会医療法人 社団 カレス サッポロ
カレス記念病院
札幌市東区北6条東3丁目1-1
JR札幌駅(在来線)から徒歩 約10分